冷間ダイス鋼・・・合金工具鋼(58~62HRC)
~弊社ではDC11とDC53を在庫販売しております~
- 共通の特徴
- ■精度の必要な金型に有効 → 熱処理変寸が非常に少なく、寸法の安定性が高い
- ■綺麗な表面が得られる → 真空脱ガス精錬を施している為、清浄度が高い
- ■耐摩耗性 → ステンレスや高硬度材料の抜き型に最適。疲労強度に優れている
- ■焼入れ性 → 焼入れ性が良く、空冷で硬化できる
【DC11: 冷間ダイス鋼(JIS記号:SKD11)】
- 特徴
- ■冷間金型用の合金工具鋼のうち、常温での耐摩耗性に特に優れた鋼材である
- 窒化処理によって、さらに高い硬度を得る事ができる
- 用途・形状
- ●ゲージやプレス型
- ●丸・角・平・研磨棒・ゲージ鋼
【DC53: 汎用冷間ダイス鋼(JIS記号:SKD11 改)】
- 特徴
- ■DC53はSKD11より倍の靱性を持ち、組織が微細な為、厳しい条件下の金型に適する
- 焼入れ処理の際、高温焼き戻し(520~530℃)なら硬さ(HRC62~63℃)が得られる
- 焼入れ性がよいためSKD11より内部まで硬さが入る
- ■工具寿命の優位性 → 適切な合金配合によって一次炭化物が微細化し、完全球状化焼鈍しが施されている為、
被削性はSKD11に比べ30-40%向上、疲労強度は約20%向上
- ■研削工数の短縮(型製作時)→ 研削性が良好な為、金型細物の研磨加工において寸法精度が出しやすい
- ■ワイヤ放電加工後の割れ・歪みトラブル防止 → 高温焼き戻しにより残留応力が軽減
- ■溶接補修作業の簡便化 → SKD11と比較して予・後熱温度が低温側にあるので溶接補修作業が容易
- 用途・形状
- ●クリアランスの小さい精密打ち抜き型や難加工材の塑性加工用工具等
- ※高い繰り返し応力が負荷される用途に最適
- ●段付パンチ等の応力が集中する割れの発生しやすい複雑形状の金型
- 特に使用中に残留オーステナイトの分解による寸法狂いが問題となる精密型、ゲージ類
- ●丸・角・平・研磨棒・ゲージ鋼